2011年6月15日水曜日

薪を割る

 これがパンを焼く際に使う薪です。主に長女の同級生のお父さんからもらった間伐材の杉を利用しています。これをチェンソーで玉切りにして、家まで運び、それを斧で割り、十分に乾燥させてから使用します。薪割りという作業自体は大してしんどいものではありません。大変なのはやはり調達・運搬だと思います。


 薪として使用する木には大きく分けて二つの種類があります。ひとつは杉や松などの針葉樹、もうひとつはナラやブナなどの広葉樹です。自宅で薪ストーブや暖炉に使用する人や愛好家の人たちの間では広葉樹の薪が持てはやされ、針葉樹は敬遠されがちです。理由は針葉樹の薪を燃やした際に煤(ヤニ)が大量に発生すること(煙突内が汚れる)、火持ちが良くないこと(小まめに薪を投入しなければならない)、広葉樹のほうが香りがいいこと(リンゴの木の薪はリンゴの匂いがするらしい)などが挙げられます。では何故、Ragged ovenでは杉の薪を使うのか。
 第一に調達が簡単であることです。山に杉を植えている人であれば何年かに一度、間伐という作業を行わなければなりません。その際に出る間伐材も買い取ってもらえる(それでも安いらしい)ほど大きく育っていれば良いのですが、そうでない場合は自分達で処分するか、その場に放っておくかしなければなりません。そのようなものをもらって来ているのです。先ほど書いたように多くの人は広葉樹の薪を嗜好するので、あまり需要のない杉を使うことで調達に必要な労力を大幅に節減することができています。
 もうひとつの理由は乾燥が早いということです。水分を含んだ生の木はなかなか燃えません。無理やり燃やそうとしてもまず木の中に含まれた水分が蒸発してからしか燃えないので、かまどの温度が上がりません。ですから大量に薪をストックする場所のない我家では乾燥の早い杉の薪が重宝されているのです。


 薪割りはなかなか楽しい作業です。どうぞ我家に遊びに来た際は薪割りを堪能していってください。などと旨いことを言いながら自分だけラクをしようとする筆者でありました。

0 件のコメント:

コメントを投稿