2014年8月24日日曜日

夏休みキイロスズメバチ駆除日記


7/23(水)
6月中旬ころだったか、玄関の西側の庭に面した外壁にある電力メーターの配線の引込の隙間からハチが出入りしているのに気づきました。スズメバチにしては小さいようだがアシナガバチにしては大きい。
相手がどんな奴なのか分からなければ対策の立て用もないので、ハチの種類を特定しようとカメラで出入口の様子を押さえてみたものの、動きが早くてよくわからない。
とりあえず、こちらから刺激を与えなければ刺されることもないだろうと推測し、経過を観察することに。
配線用のパイプの横の隙間から出入りするハチ

7/31(木)
庭の水やりをするたびに見ていると、日を追うごとにハチの数は増えている様子。
ちょっとマズイなぁと思っていると、縁側の網戸を閉め忘れていたところから問題のハチが一匹家の中に侵入してきた。すぐさま子どもの虫取り網で捕獲。
調べた結果、キイロスズメバチ(=ケブカスズメバチ)とほぼ断定。

非常に攻撃性が高く、巣の近くを通っただけでも攻撃されることがある。日本に住むスズメバチの中では身体は小型だが最も大きな巣を作り、最大1メートルにもなる。活動期間は5月から11月、個体数は9月から10月に最大となり、人への刺傷例も秋に最も多くなる等。。。
う〜ん前言撤回、これはあまり好ましくない状況のようです。
捕獲されたキイロスズメバチ、体長約25mmほど。
全身が黄色っぽい体毛で覆われている

8/1(金)
突然ですが頭頂部を刺されました。

夕方、いつも通りハチに警戒しながら庭の水やり。やっぱり怖いのでさっさと済ませようと巣の方に背中を向けたところ、頭上でバババババッと羽音が聞こえたと思った瞬間、頭のてっぺんにバチンという衝撃。
やられたっ!
一気に非常事態モードに突入。一緒にいた3女に「早く家に入りなさいっ!」と大きな声で怒鳴り、状況が理解できない3女は今にも泣き出しそうな顔。それをさらに追い立てるようにして二人で屋内に逃げ込む。

「スズメバチに刺された!」と夕飯の支度をしている妻に伝えると、さっと顔つきが変わり明らかに動揺している様子。あとで聞いたところ、どうやらこのまま私が死んでしまうと思っていたらしい(笑)。
病院に電話したところ、20分以内にめまいなどの症状がなければ安静にしていれば大丈夫との事。とりあえず消毒、患部を冷やして痛み止めを飲む。

幸い今回は私一人だけが被害にあうだけで済んだものの、今後、子どもたちが襲われることも充分に考えられる。こうなってしまっては平穏な日常生活に支障がでるので何らかの対策を取らねば。

グワングワンと頭をレンガで叩かれているかのような痛みが翌朝まで続く。

8/2(土)〜8/4(月)
キイロスズメバチ退治のための情報を集め、作戦を立てる。

◯キイロスズメバチは日中は活動的だが夜間には巣に帰って眠っているらしい。
奇襲を仕掛けるならば活動が鈍っている夜がよいであろう。

◯キイロスズメバチは巣が手狭になると広い場所に引越をすることがある。
是非とも引越しして欲しいのだがこればかりはハチ次第。嫌がらせをすれば出て行ってくれるかも知れないが出て行かないかも知れない。

◯体全体は厚手のジャンバーなどで保護できるが、顔周辺だけはやはり専用の防護服が必要だと思われる。
Amazonで良さそうな防護服を見つけたので注文。殺虫剤はコメリで買えばいいだろう。

◯ペットボトルでハチを誘引させる方法は春先にのみ有効な方法で、それ以降にこの方法を行うとハチがいっぱい集まってきて手が付けられなくなる可能性がある。

◯一番重要なポイントである巣の位置がよくわからない。恐らく出入口上部の天井裏、あるいは出入り口付近の壁の内部にあると思われるのだが、あくまでも未確認。壁を開けてから正確な巣の場所を確認していては逆にハチの攻撃にさらされる可能性が高い。

などの情報を整理し、以下の段取りでキイロスズメバチの駆除を行う。
1.防護服・殺虫剤等の準備
2.夜間、出入口からハチ用の殺虫剤を注入し、様子を見る。
3.キイロスズメバチが他所に引越しをするようであればスズメバチ退治は終了。
4.生き残って活動を続けているようであれば巣ごと撤去。
5.その間玄関からの出入りは極力控える。危険なので裏口にお回りくださいのポスターを設置する。

8/5(火)
Amazonで注文していたハチ用の防護服が到着。
奇襲時に屋内に逃げ場を失ったキイロスズメバチが入ってくると困るので、侵入口となりそうな室内の穴を確認して塞いでおくこと。

8/12(火)
夜、キイロスズメバチの巣が完全に寝静まったころを見計らい、防護服で完全防備の上、ハチの出入口からスズメバチ用殺虫剤「ハチアブ・ウルトラジェット」を缶が空っぽになるまで約30秒間噴射。ハチが逃げていかないように出入口をスポンジで塞いで退散する。
壁の内側からブ〜ンブ〜ンという何匹ものスズメバチの羽音が聞こえるが、家に侵入してくる様子はないので、とりあえずは夜明けを待とう。*しかしこの羽音がしばらくの間幻聴のようにどこからでも聞こえてきて日常の悩みの種となる。

8/13(水)〜8/16(土)
数は激減したようだが、定期的に数匹のキイロスズメバチが新たな出入口を見つけて行き来している様子。その都度出入口を塞いでいくがイタチごっこでキリがない。

8/17(日)〜8/18(月)
少し数が増えたような気がする。中に残っている巣から新たな成虫が羽化しているのかも知れない。どうやら引越しする気は全くないようだ。しかもなんとなく以前よりも凶暴化しているような気がする。遠くから様子をうかがっていただけで2度ほど追いかけられて怖い思いをした。

8/19(火)
夜から明朝にかけてキイロスズメバチの巣の撤去にとりかかる予定。
まずは完全に寝静まったことを見計らい再度スズメバチ用殺虫剤を噴射。あれ?前回のような手応えはなく静まり返った様子。一体どうしちゃったんでしょう?

8/20(水)
殺虫剤の噴霧から12時間。トタンの外壁2箇所に穴を開けてくまなく探すこと2時間。防護服の下のジャンバーがとても暑く、熱中症すれすれになりながらも、ようやく天井裏に営巣場所を発見。20センチ以上には育っている様子。
早速撤去に取り掛かる。キイロスズメバチが襲ってくる気配は全くないが、ぶっちゃけ怖いです。ドキドキ!
壁穴から、片手に持ったデジカメを突っ込んで手当たりしだいに写真を撮り、
ようやく天井裏の死角にスズメバチの巣を発見!*カメラは真上を向いています
棒で適当に突っついて下部の2段を撤去したところ
棒で適当にガリガリして完全に撤去しました
撤去されたキイロスズメバチの巣、
育房内には生きた幼虫と蛹の姿が見られます
巣は全部で4段にまで育っていました。比較的空間にゆとりがある場所だったため、放置しておけば更に大きく育っていた可能性があるので、8月中に撤去できてよかったと思っています。
女王蜂の姿は見当たらないので先週の殺虫剤噴霧で死んでいたと考えられます。そして生き残った蛹と幼虫の世話をしに出入りしていた残党バチが先週後半に見られたもの、今週一時的に数が増えたように思われたのが新たに羽化したハチだったと考えられます。

この後、一応天井裏にバルサンをたきましたがそこまでやる必要はなかったかもしれません。また建物内にスズメバチが巣を作った場合に、ハチの出入口を塞ぐという行為は、ハチにとって新たな出入口を探すきっかけ作りになるので、間違えればハチを屋内に侵入させる可能性もあったと考えられます。ですから、あれは今となればやってはいけない対処法だった考えています。

最後に
以来スズメバチの姿は見かけていません。
文章ではわからないと思いますが、人の生活圏内にキイロスズメバチのような攻撃性の高いスズメバチが巣を作り、いつか刺されるかもしれないと感じながら過ごす日々というのは私たち家族にとって相当なストレスでした。
ですから金銭的に余裕のある人は一刻も早く駆除業者に依頼したほうがいいでしょう。また金銭に余裕がなくても自分で確実に駆除できる自信のない人は駆除業者に依頼したほうが良いと思います。

来年からはこのような状態になる前に、春先にペットボトルで女王蜂を誘引させるなどの予防を徹底させたいと思います。

そんな訳で、日常を平穏で過ごせることの貴重さを改めて認識させてくれた長い長い戦いでありました。

参考URL
キイロスズメバチ(=ケブカスズメバチ)Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B1%E3%83%96%E3%82%AB%E3%82%B9%E3%82%BA%E3%83%A1%E3%83%90%E3%83%81
都市のスズメバチ
http://www2u.biglobe.ne.jp/~vespa/menu.htm
猫と車と家庭と仕事「キイロスズメバチ」
http://vr-4.air-nifty.com/weblog/2012/09/post-8318.html
Amazon防護服
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00DKMJ3BM